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「自分の声を磨く教育」から、「自分の声を発する場を創る教育」へ - 「声の力で世界を変える」特別講座

7月28日
読了時間: 6分

更新日:9月14日

「Choose Your Life!」と書かれたスクリーンを背に、教室で特別講座を行う講師


導入の成果と変化


自分の声を発するには、知識や技術だけでなく、安心して語ることのできる環境と、自分の声には意味があると信じられる力が必要です。今回の講座は、その力を育むための新しい一歩を踏み出す時間となりました。



導入した組織のプロフィール

学校:鹿児島純心女子高等学校

対象・規模:第一部 生徒20名 第二部 教員50名

実施日:2026年7月28日



ご担当者様から感想をお寄せいただきました


導入前の課題


鹿児島純心女子高等学校は、鹿児島市にあり、2026年に創立93年目を迎えたカトリックミッションの女子校です。近年、学校を取り巻く環境が大きく変化し、コースの変更や通信制課程の導入など、新たな教育のあり方を模索する時期を迎えています。その中で同校が課題として感じていたのは、生徒一人ひとりが自分の思いや「好き」を言葉にし、安心して声を発することのできる環境を、学校の中にどうつくっていくかということでした。

これまでも、同校では国語教育や英語教育、さらに放送活動などを通して、生徒の「声を磨く教育」に取り組んできました。しかし、声を上手に表現する力だけでなく、

  • 自分の思いを口にしてよいと思えること

  • 周囲の目を恐れずに声を発すること

  • 発せられた声を、互いに受け止めること

  • 自分の選択や行動が、未来や社会の変化につながると実感すること

までを含めて考える必要があるのではないか。教育実践の節目を迎えた同校は、「声」に関する教育を、もう一つ先の段階へ進めたいと考えていました。



選定の決め手とプログラム内容


上田祥子先生は、学校現場や教育委員会の活動はもちろん、企業との連携も含めて多様な人々との対話や実践を重ねながら、一人ひとりの中にある思いを引き出し、言葉と行動へつなげてきた方です。なかでも「Pitchトーク」は、上田先生の実践の中でも再現性の高い取り組みとして、同校でも教育活動の一部に取り入れられていました。


Pitchトークでは、3~4人のチームをつくり、一人が90秒で自分の思いを語ります。その後、メンバーが90秒でリアクションや質問を返し、最後は拍手で互いをたたえます。「話す」「聴く・受け止める・質問する」という循環を通して、自分自身の考えや変化を確かめていきます。同校でもこの手法を取り入れ、Pitchトークが生徒の自己変容を促していることを実感してきました。


同校が上田祥子先生に期待したのは、手法そのものだけではありません。上田先生が持つ、教室に安心感とエネルギーを生み出し、参加者の中にある言葉を引き出す力です。その力は、生徒だけでなく、共に働く仲間にも及んでいると感じていました。

「鹿児島に根差したカトリックミッションの女子校として、一つの節目を迎えている本校に、祥子先生の力を注いだら、どのような変容が生まれるのかを見てみたい」

長年抱いてきたその思いが、今回の依頼につながりました。


第一部では生徒を対象に「Pitchトーク」を実践し、第二部では教員を対象に「声の力で世界を変える」をテーマとした研修を実施しました。なお、第一部の実践は、第二部に参加した教員の一部も見学しました。

自分の思いを言葉にし、自分の声で伝えることの意味を、生徒と教員がそれぞれの立場から考えました。



導入後の効果と変化


上田祥子先生は、参加者の反応やその場の状況を捉えながら、生徒向けと教員向けで全く異なる切り口を瞬時に示してくださいました。参加者の思考を楽しく、力強く動かしていく講座は、期待を大きく上回るものでした。

特に印象に残ったのは、学校が日常的に大切にしてきた「愛」や「平和」という理念を、自己決定や受容、対話、声を発する場づくりといった具体的な教育実践へ結びつけてくださったことです。

教員研修では、「未来新聞」を考えるワークを通して、教員同士が学校の未来像や、それぞれの思いに触れる時間も生まれました。理念を掲げるだけでなく、どのような未来をつくりたいのかを言葉にし、具体的な行動へつなげることの大切さを実感しました。

自分の声を発するには、知識や技術だけでなく、安心して語ることのできる環境と、自分の声には意味があると信じられる力が必要です。今回の講座は、その力を育むための新しい一歩を踏み出す時間となりました。

言葉を生み出し、自分の声で伝え、互いの声を受け止める。その積み重ねが学校を変え、やがて世界を変えていく。上田祥子先生の講座によって、その可能性を確かに感じることができました。



教員研修後のアンケートには23名が回答しました。研修への満足度、新たな気づきや変化、今後の教育活動への活用意欲を尋ねた各項目で、22名(約96%)が肯定的に回答しました。


特に多くの受講者の心に残ったのは、「自己決定と幸福感のつながり」です。


「自分の意思で選択することと、幸福感がつながっているのだと初めて実感しました」

「教員は、生徒が自分で選択できるように支援することが大切だと気づきました」

「中高生の時期に、自己決定についてどのように伝えていけばよいのか考えるきっかけになりました」


また、「許しと受容」「具体と抽象の往還」「脳みそを増やす」「『好き』は金脈」「言葉でチームは進化する」といった言葉も、受講者の思考を大きく動かしました。


「自分は多くの人に許されてきたからこそ、自由に生きてこられたのだと感じた。『許しと受容』は、単なる甘やかしとは違うのだと改めて考えた」

「自分もリミッターを外して、好きなことを追究してよいのだと思えた。教員が生き生きとしていることも、生徒にとって大切なのだと思うようになった」

「一人で考え続けるより、さまざまな人の意見を聞き、『脳みそを増やす』ことで、よりよいものをつくることができると感じた」

「言葉の力、声の力、物語の力が世界を変えることがある。生徒たちの発する声が未来をつくっていくのだと思った」


また、生徒にも具体的な変化が見られました。講座後、教員が参加した生徒に感想を尋ねたところ、「周りの目を気にせず、声を上げることが大切だと思った」と話し、さらに「将来は起業するのが夢」と、自分の未来について語ったといいます。その生徒の表情は明るく、教員は「これからが楽しみだと感じた」と回答しています。



今後の展望


講座を通して、受講者の意識は「生徒の声を指導する」ことから、「生徒が声を発することのできる場をつくる」ことへと動き始めました。授業や探究活動、卒業レポートの指導にPitchトークを取り入れたいという声や、職員同士の対話をさらに深めたいという声も寄せられています。





お問い合わせ・資料請求

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